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定款

平成24年11月1日

第1章 総則

(名称)
第1条 この法人は、公益社団法人宝生会と称する。

(事務所)
第2条 この法人は、主たる事務所を東京都文京区に置く。
2 この法人は、理事会の決議により、必要な地に従たる事務所を置くことができる。

第2章 目的及び事業

(目的)
第3条 この法人は、演能会の開催その他の宝生流能楽を中心とする能楽に関する事業等を通じ、能楽師の技芸を錬磨するとともに、広く一般に能楽の鑑賞機会を提供することにより、宝生流能楽をはじめとする能楽の伝承及び普及を図り、もって、我が国の文化及び芸術の振興に寄与することを目的とする。

(事業)
第4条 この法人は、前条の目的を達成するため、次の事業を行う。
 (1) 演能会の開催
 (2) 能楽師の指導、練成及び育成
 (3) 能楽堂の維持管理及び貸与
 (4) 能面、能装束その他の能道具類の維持管理及び貸与
 (5) 能楽の伝承及び普及に資する講演会、教室等の開催並びに出版物の刊行
 (6) その他この法人の目的を達成するために必要な事業
2 前項の事業は、日本全国において行うものとする。

第3章 会員

(会員)
第5条 この法人に次の会員を置く。
 (1) 正会員 宝生流宗家又は宝生流職分として、この法人の目的及び事業に賛同し、その運営に参画する個人
 (2) 準会員 宝生流職分格、宝生流準職分又は宝生流師範として、この法人の目的及び事業に賛同し、その運営に参画する個人
 (3) 維持会員 前2号に掲げるもののほか、この法人の目的及び事業に賛同し、その運営に参画する個人又は法人若しくは団体
 (4) 賛助会員 この法人の目的及び事業を賛助する者
2 前項の会員のうち正会員、準会員及び維持会員をもって一般社団法人及び一般財団法人に関する法律(以下「一般社団・財団法人法」という。)上の社員とする。

(入会)
第6条 この法人の社員になろうとする者は、理事会において定める手続に従い、次の各号に掲げる区分に応じ、当該各号に掲げる社員の推薦を受け、会費を添えて入会届を会長に提出し、理事会の承認を受けることにより、会員となることができる。
 (1) 正会員及び準会員 正会員2名以上
 (2) 維持会員 社員2名以上。ただし、少なくとも1名は正会員であることを要する。
2 賛助会員の入会に必要な事項は、理事会において別に定める。

(会費)
第7条 社員は、総会において別に定める額の会費を支払わなければならない。ただし、理事会において別に定めるところにより、会費の免除を受けたときはこの限りではない。
2 賛助会員の会費の額は、理事会において別に定める。
3 会費の支払期限及び手続は、理事会において別に定める。
4 既納の会費は、いかなる事由があっても返還しない。

(会員資格の喪失)
第8条 会員は、次の各号のいずれかに該当するに至ったときは、その資格を喪失する。
 (1) 退会したとき。
 (2) 会費を3年分以上支払わないとき。
 (3) 総社員が同意したとき。
 (4) 死亡し、若しくは失踪宣告を受け、又は解散したとき。
 (5) 後見開始又は保佐開始の審判を受けたとき。
 (6) 破産手続開始の決定を受けたとき。
 (7) 除名されたとき。

(退会)
第9条 会員は、理由を記載した退会届を会長に提出することにより、退会することができる。

(除名)
第10条 社員が次の各号のいずれかに該当するときは、総会の決議により、当該会員を除名することができる。
 (1) この定款その他の規則に違反したとき。
 (2) この法人の名誉を傷つけ、又は目的に反する行為をしたとき。
 (3) その他除名すべき正当な事由があるとき。
2 賛助会員の除名については、理事会において別に定める。

第4章 社員総会

(構成)
第11条 社員総会は、すべての社員をもって構成する。

(権限)
第12条 社員総会は、この定款で定める事項のほか、次の事項について決議する。
 (1) 社員の除名
 (2) 理事及び監事の選任又は解任
 (3) 役員の報酬等の額
 (4) 貸借対照表及び正味財産増減計算書の承認
 (5) 定款の変更
 (6) 解散及び残余財産の処分
 (7) その他社員総会で決議するものとして法令で定められた事項

(開催)
第13条 社員総会は、定時社員総会として毎事業年度終了後3か月以内に1回開催するほか、必要がある場合に臨時社員総会として開催する。

(招集)
第14条 社員総会は、法令に別段の定めがある場合を除き、理事会の決議に基づき、会長が招集する。
2 社員総会の招集は、法令に別段の定めがある場合を除き、社員総会の日時及び場所並びに社員総会の目的である事項を記載した書面により、開催日の1週間前までに社員に対してその通知を発しなければならない。
3 総社員の議決権の5分の1以上の議決権を有する社員は、会長に対し、総会の目的である事項及び招集の理由を示して、総会の招集を請求することができる。

(議長)
第15条 定時社員総会の議長は、会長とし、臨時社員総会の議長は、出席社員の中から互選により定めた者とする。

(議決権)
第16条 社員総会における議決権は、社員1名につき1個とする。
2 社員総会に出席できない社員は、他の社員を代理人として議決権を行使することができる。この場合において、当該社員又は代理人は、代理権を証明する書面をこの法人に提出しなければならない。
3 理事会は、社員総会を招集するに当たり、社員総会に出席しない社員が書面によって議決権を行使することができることとする旨を定めることができる。この場合において、社員総会に出席しない社員は、この法人が交付した議決権行使書面に議決権行使に必要な事項を記載し、当該書面をこの法人に提出することによって議決権を行使することができる。
4 前項の規定により書面によって行使した議決権の数は、出席した社員の議決権の数に算入する。

(決議)
第17条 社員総会の決議は、総社員の議決権の過半数を有する社員が出席し、出席した当該社員の議決権の過半数をもって行う。
2 前項の規定にかかわらず、次の決議は、総社員の半数以上であって、総社員の議決権の3分の2以上に当たる多数をもって行う。
 (1) 社員の除名
 (2) 理事及び監事の解任
 (3) 定款の変更
 (4) 解散
 (5) その他法令で定められた事項

(議事録)
第18条 総会の議事については、法令で定めるところにより、議事録を作成する。
2 議長及び出席社員の中から選出された議事録署名人2名は、前項の議事録に記名押印する。

第5章 役員

(役員の設置)
第19条 この法人に、次の役員を置く。
 (1) 理事 10名以上20名以内
 (2) 監事 2名又は3名
2 理事のうち、1名を会長、1名を専務理事、2名以内を常務理事とする。
3 前項の会長をもって一般社団・財団法人法上の代表理事とし、専務理事及び常務理事をもって同法上の業務執行理事とする。
4 理事及び監事は、相互に兼ねることができない。

(役員の選任)
第20条 役員は、社員総会の決議によって選任する。
2 会長、専務理事及び常務理事は、理事会の決議によって選定する。

(理事の職務及び権限)
第21条 理事は、理事会を構成し、法令及びこの定款で定めるところにより、その職務を執行する。
2 会長は、法令及びこの定款で定めるところにより、この法人を代表し、その業務を執行する。
3 専務理事及び常務理事は、会長を補佐し、会長が欠けたとき又は会長に事故あるときは、理事会においてあらかじめ定める順序によりその職務(この法人を代表すべき行為を除く。)を代行するほか、理事会において別に定めるところにより、この法人の業務を分担執行する。
4 会長、専務理事及び常務理事は、毎事業年度に4か月を超える間隔で2回以上、自己の職務の執行の状況を理事会に報告しなければならない。

(監事の職務及び権限)
第22条 監事は、理事の職務の執行を監査し、法令で定めるところにより、監査報告を作成する。
2 監事は、いつでも、理事及び使用人に対して事業の報告を求め、この法人の業務及び財産の状況の調査をすることができる。
3 監事は、理事会に出席し、必要があると認めるときは、意見を述べなければならない。

(役員の任期)
第24条 役員の任期は、選任後2年以内に終了する事業年度のうち最終のものに関する定時社員総会の終結の時までとする。
2 補欠として選任された役員の任期は、前任者の任期の満了する時までとする。
3 第19条に定める役員の最低員数が欠けた場合には、任期の満了又は辞任により退任した役員は、新たに選任された役員が就任するまで、なお役員としての権利義務を有する。

(役員の解任)
第25条 役員は、次の各号のいずれかに該当するときは、社員総会の決議によって解任することができる。
 (1) 職務上の義務に違反し、又は職務を怠ったとき。
 (2) 役員としてふさわしくない行為のあったとき。
 (3) 心身の故障のため職務の執行に堪えないとき。

(役員の報酬等)
第26条 理事に対しては、総会において定める総額の範囲内で、理事会において別に定める報酬等の支給の基準に従って算定した額を、報酬等として支給することができる。
2 監事に対しては、総会において定める額の範囲内で、監事の協議によって別に定める報酬等の支給の基準に従って算定した額を、報酬等として支給することができる。

(顧問及び相談役)
第27条 この法人には、顧問及び相談役を若干名置くことができる。
2 顧問及び相談役は、学識経験者又はこの法人に功労のあった者のうちから、理事会の推薦により会長が委嘱する。
3 顧問及び相談役は、この法人の業務に関して会長の諮問に答える。
4 顧問及び相談役の任期は2年とする。ただし、再任を妨げない。

第6章 理事会

(構成)
第28条 この法人に理事会を置く。
2 理事会は、すべての理事をもって構成する。

(権限)
第29条 理事会は、次の職務を行う。
 (1) この法人の業務執行の決定
 (2) 理事の職務の執行の監督
 (3) 会長、専務理事及び常務理事の選定及び解職
2 理事会は、次に掲げる事項その他の重要な業務執行の決定を理事に委任することができない。ただし、総会に付議することを妨げない。
 (1) 重要な財産の処分及び譲受け
 (2) 多額の借財
 (3) 重要な使用人の選任及び解任
 (4) 従たる事務所その他の重要な組織の設置、変更及び廃止

(招集)
第30条 理事会は、会長が招集する。
2 会長が欠けたとき又は会長に事故があるときは、第21条第3項の規定により会長の職務を代行する専務理事又は常務理事が理事会を招集する。
3 理事会を招集するときは、理事会の日時及び場所並びに理事会の目的である事項を記載した書面をもって、開催日の1週間前までに各理事及び各監事に対しその通知を発しなければならない。
4 招集権者以外の理事又は監事は、必要があると認めるときは、招集権者に対し、理事会の招集を請求することができる。

(議長)
第31条 理事会の議長は、会長とする。

(決議)
第32条 理事会の決議は、決議について特別の利害関係を有する理事を除く理事の過半数が出席し、その過半数をもって行う。
2 前項の規定にかかわらず、理事が理事会の決議の目的である事項について提案をした場合において、当該提案につき理事(当該事項について特別の利害関係を有する理事を除く。)の全員が書面又は電磁的記録により同意の意思表示をしたときは、当該提案を可決する旨の理事会の決議があったものとみなす。ただし、監事が当該提案について異議を述べたときはこの限りではない。

(議事録)
第33条 理事会の議事については、法令で定めるところにより、議事録を作成する。
2 出席した会長及び監事は、前項の議事録に記名押印する。

第7章 資産及び会計

(事業年度)
第34条 この法人の事業年度は、毎年8月1日に始まり翌年7月31日に終わる。

(事業計画及び収支予算)
第35条 この法人の事業計画書、収支予算書並びに資金調達及び設備投資の見込みを記載した書類については、毎事業年度の開始の日の前日までに、会長が作成し、理事会の承認を受け、当該承認後最初に開催される社員総会において報告しなければならない。これを変更する場合も同様とする。
2 前項の書類は、主たる事務所に当該事業年度が終了するまでの間備え置き、一般の閲覧に供するものとする。

(事業報告及び決算)
第36条 この法人の事業報告及び決算については、毎事業年度終了後、会長が次の書類を作成し、監事の監査を受けた上で、理事会の承認を受けなければならない。
 (1) 事業報告
 (2) 事業報告の附属明細書
 (3) 貸借対照表
 (4) 正味財産増減計算書
 (5) 貸借対照表及び正味財産増減計算書の附属明細書
 (6) 財産目録
2 前項の承認を受けた書類のうち、第1号、第3号、第4号及び第6号の書類については、定時社員総会に提出し、第1号の書類についてはその内容を報告し、その他の書類については承認を受けなければならない。
3 第1項の書類のほか、次の書類を主たる事務所に5年間備え置き、一般の閲覧に供するとともに、定款、社員名簿を主たる事務所に備え置き、一般の閲覧に供するものとする。
 (1) 監査報告
 (2) 理事及び監事の名簿
 (3) 理事及び監事の報酬等の支給の基準を記載した書類
 (4) 運営組織及び事業活動の状況の概要及びこれらに関する数値のうち重要なものを記載した書類

(公益目的取得財産残額の算定)
第37条 会長は、毎事業年度、当該事業年度の末日における公益目的取得財産残額を算定しなければならない。

第8章 定款の変更及び解散

(定款の変更)
第38条 この定款は、社員総会の決議によって変更することができる。

(解散)
第39条 この法人は、社員総会の決議その他法令で定められた事由により解散する。

(公益認定の取消し等に伴う贈与)
第40条 この法人が公益認定の取消しの処分を受けた場合又は合併により法人が消滅する場合(その権利義務を承継する法人が公益法人であるときを除く。)には、社員総会の決議を経て、公益目的取得財産残額に相当する額の財産を、当該公益認定の取消しの日又は当該合併の日から1か月以内に、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律第5条第17号に掲げる法人又は国若しくは地方公共団体に贈与するものとする。

(残余財産の帰属)
第41条 この法人が清算をする場合において有する残余財産は、社員総会の決議を経て、公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律第5条第17号に掲げる法人又は国若しくは地方公共団体に贈与するものとする。

第9章 雑則

(公告の方法)
第42条 この法人の公告は、電子公告による。ただし、事故その他やむを得ない事由によって電子公告をすることができない場合は、官報に掲載する方法による。

(細則)
第43条 この定款の施行のために必要な細則は、理事会の決議により、別に定める。

附 則
1 この定款は、一般社団法人及び一般財団法人に関する法律及び公益社団法人及び公益財団法人の認定等に関する法律の施行に伴う関係法律の整備等に関する法律(以下「整備法」という。)第106条第1項に定める公益法人の設立の登記の日から施行する。
2 この法人の最初の代表理事は、清水仁とする。
3 整備法第106条第1項に定める特例民法法人の解散の登記と公益法人の設立の登記を行ったときは、第34条の規定にかかわらず、解散の登記の日の前日を事業年度の末日とし、設立の登記の日を事業年度の開始日とする。